スペイン南東部にある港湾都市、アリカンテ。コスタブランカ(白い砂浜)の中心となる都市であり、街の中心にそびえ立つ岩山の頂上には、サンタ・バルバラ城というアラブ人によって造られた城塞があります。日本ではあまり馴染みがない都市ですが、ヨーロッパの人にとって人気のリゾート地です。
アリカンテはスペインのどこにある?
アリカンテはスペイン南東部の地中海沿いにある都市です。スペイン第3の都市であるバレンシアから、renfeという新幹線で約1時間半の所にあります。
ヨーロッパ圏の人たちにとって、スペインの地中海沿いの街はどこもリゾート地として人気。ですが、アリカンテのビーチは”海岸の砂が細かくて海が透明でキレイ”ということで、多くの観光客が訪れるリゾート地となっています。
また、「物価が安い」「食べ物が美味しい」「冬の暗い時間が長くない」「毎日のように太陽をしっかり浴びることができる」などといった点も人気の理由です。冬の間だけアリカンテに滞在する人もいるそう。
私は11月にイギリスのガトウィック空港からアリカンテに渡ったのですが、飛行機は満席。しかも、そのうち9割はヨーロッパ国籍の人たちでした。(ヨーロッパ国籍以外のレーンにいたのは、私を含めてたったの4人でした)
マドリード(Madrid Chamartín Railway Station)からrenfeという新幹線で約3時間半、飛行機では約1時間です。
アリカンテの治安について
マドリード、バルセロナ、バレンシアなどの大都市と比べると、治安は良い方だと思います。(2018年時点での個人的な意見です)
リゾート地ということもあり、中心街は夜遅くまで観光客や現地の人も多いです。私は1ヶ月間滞在していましたが、その間に怖い思いをすることはありませんでした。
ただ、リゾート地という場所柄、スリや置き引き、夜の一人歩き・人通りの少ない路地は歩かないようにするなど、最低限のことはしっかり気を付けてください。
そして、街に「ものごい」の方も結構います。スーパーの入り口で出待ちしていたり、道に座っていたり、テラスでご飯を食べている時に話しかけられたりもします。
お金を渡すか渡さないかは人それぞれですが、中には大声で叫んだり、喚いたりする人もいるので、怖いなと思ったらできるだけ避ける&関わらないようにしてくださいね。
アリカンテにはいなかったと思いますが、テーブルに宗教チックなカードや物を置いて回り、お金をもらうというやり方をする人もいます。「なんだこれ?」と気になると思いますが、お金を渡さなければ去ってくれなくなるので、決して触らずにそのまま放置して戻ってきたら断ってください。
また、日本人を含むアジア人がそもそも少ないので、歩いていると結構周りの人と目が合います。(ただのアイコンタクトの場合もありますが)とある日は小学校高学年くらいのグループとすれ違った時に「日本人だ!」なんて言われたこともあったので、日本人(アジア人)=珍しい=目立つという点も頭に入れて気をつけてください。
アリカンテへの行き方
日本からアリカンテへは飛行機の直行便はありませんが、スペイン国内or他国で乗り継ぎ、または国内の都市から電車やバスで行くことができます。
日本→【マドリード】→アリカンテ
日本からスペインへの直行便は、イベリア航空とJALが運行している成田〜マドリードのみとなっています。
日本→【ヨーロッパ都市・ロシア・中東経由】→アリカンテ
日本からどこかの都市を経由して行く場合は、直行便よりも時間はかかりますが比較的割安で行くことができます。
乗り継ぎ1回
- 日本→ロンドン(イギリス)→アリカンテ
- 日本→ヘルシンキ(フィンランド)→アリカンテ
- 日本→モスクワ(ロシア)→アリカンテ
- 日本→デュッセルドルフ(ドイツ)→アリカンテ
など
乗り継ぎ2回
- 日本→ドバイ→マドリード→アリカンテ
ちなみに私はスペインに行く前にイギリスに行ったのですが、その時は日本→北京→イギリス(1ヶ月滞在)→アリカンテで行きました。
スペイン国内からの行き方
renfe(新幹線)か、長距離バスで行くことができます。
renfe : スペイン国内の新幹線
※スペイン語ウェブサイト
マドリード〜アリカンテ:約2時間半
バルセロナ〜アリカンテ:約5時間半
バレンシア〜アリカンテ:約1時間半
ALSA : スペイン国内の長距離バス
※英語とスペイン語のウェブサイト
マドリード〜アリカンテ:約5時間
バルセロナ〜アリカンテ:約8時間半
バレンシア〜アリカンテ:約2時間半
長距離バスなので移動時間が長いのがネックですが、renfeより料金は格安です。
アリカンテでの観光
アリカンテは一日あれば中心部を見て回ることのできる、比較的小さな都市です。
街の中心にはサンタ・バルバラ城という城塞がある岩山があり、その麓には旧市街があります。
海岸沿いには、エスプラナダ・デスパニャ通り(Passeig Esplanada d’Espanya)という鮮やかなタイルが敷き詰められたヤシの木の並木道があり、脇にはレストランのテラス席が立ち並んでいて、リゾート地ならではの雰囲気を味わえます。
中心街からビーチまでは、徒歩5〜10分とすぐに行ける距離で、ヨーロッパの雰囲気も感じつつ、海でのんびりバケーションされたい方にはぴったりのリゾート地です。
マリンアクティビティも充実していますし、サンタ・バルバラ城のあるべナカンティル山ではハイキングもできるので、海と山、どちらも気軽に楽しめる一石二鳥な街です。
アリカンテでの移動手段
大体は距離が違いので徒歩で足りますが、街の中にはバスとトラム(路面電車)があります。
バスは本数もルートも多く、夜も比較的遅くまで運行しています。
トラムはサンタ・バルバラ城の中心街から反対側に始発駅があり、デニスという街へと繋がっています。
アリカンテのベストシーズン
海のリゾート地なので、やはり4月〜9月がベストシーズンです!
10月〜3月はローシーズンなので、街は比較的落ち着いていますが、宿泊費が安いなどメリットもあります。
もちろん日本のような冬の寒さではないので、
私が滞在していたのは11月〜12月でしたが、まだまだ暖かく、ビーチで日光浴している時や太陽が出ている時は暑いくらいでした。海に入っている人もちらほらいましたが、水は冷たかったので、すごいなぁと見ていました。(笑)
まとめ
スペインの中でもそこまで治安も悪くなく、ヨーロッパの人にリゾート地として人気の都市、アリカンテ。
1ヶ月住んでみて感じた感想や、おすすめのスポットについてはまた別記事で詳しく書いていきます。
スペインの太陽を存分に味わえて、都会すぎでもなければ、田舎すぎでもなく、ちょうど良い、そんな落ち着ける都市です。
ぜひ沢山の人に訪れてほしいと思います。